2019年5月17日

国からの支援

【2019年最新版】太陽光発電導入で国から受けられる6つの支援

太陽光発電を導入する際に受けられる国からの支援についてまとめています。

国からの支援

自家消費型の為に太陽光発電の導入を考えている企業の方も多くいらっしゃると思いますが、

この「太陽光発電導入」に対して、国からの様々な支援や税制優遇があることはご存知でしょうか?

このページでは2019年時点で受ける事ができる「国からの支援や税制優遇」についてひとつひとつご紹介して行きます。

中小企業経営強化税制

太陽光発電導入に際して受けられる支援として、最も有名なものがこの「 中小企業経営強化税制 」です。

中小企業経営強化税制

導入した設備の 即時償却 または税額控除ができます。

期間平成29年(2017年)4月1日~平成31年(2019年)3月31日
支援内容導入設備の 即時償却 又は税額控除を選択適用可能
※税制控除は取得価額の10%(資本金3000万円超1億円以下の法人は7%)
対象①資本金1億円以下の企業
② 青色申告 者
③自家消費は対象。全量買取は対象外。余剰買取は個別判断。
④「電気業、水道業、鉄道業、航空運輸業、銀行業、娯楽業(映画業を除く)」以外の業種
条件A類型:旧製品比1%以上の性能向上製品を新規導入した場合
B類型:旧製品比5%以上の性能向上製品を新規導入した場合
対象設備
【A類型】
・機械装置(160万円以上/10年以内)
※太陽光発電に該当するものを抜粋
対象設備
【B類型】
・機械装置(160万円以上)
※太陽光発電に該当するものを抜粋

 
太陽光発電は160万円以上の設備に該当します。

注意が必要なのは「全量買取は対象外」という点です。全て自社で消費する場合には問題ありませんが、一部を売電する「余剰買取」は個別判断になる為注意が必要です。

固定資産税の特例の対象にする為にも「A類型」を選ぶ方が良いでしょう。

「 中小企業経営強化税制 」に関しては、別ページにてより詳しく解説しています。
詳しくお知りになりたい方はご参照ください。

融資/出資支援(3件)

「中小企業経営強化法」は非常に有名ですのでご存知な方もいらっしゃるかと思います。太陽光発電の導入にあたっては、他にも国からのさまざまな支援が用意されています。

まず初めに「融資や出資」に関する支援をご紹介します。

[融資]
環境・エネルギー対策資金(非化石エネルギー設備関連)

中小企業が非化石エネルギーを導入する設備資金を融資する支援です。

貸付期間20 年以内
貸付限度額7億2千万円以内(中小企業)
貸付利率0.76%~1.05%
※貸付期間による。
主管株式会社日本政策金融公庫
他制度との併用・ 固定価格買取制度 との併用可
・省エネ再エネ高度化投資促進税制(再エネ部分)との併用可
問い合わせ先株式会社日本政策金融公庫
事業資金相談ダイヤル(0120-154-505)
※沖縄県にあっては沖縄振興開発金融公庫(098-941-1795)

 
上記は自家消費型太陽光のケースです。貸付利率はあくまで標準利率です。貸付期間や信用リスク(担保の有無を含む。)等に応じて変わります。

[利子軽減]
環境金融の拡大に向けた利子補給事業(環境リスク調査融資促進利子補給事業)

地球温暖化対策事業を推進するため、融資に対する利子軽減を支援してくれます。

出資対象低炭素化に繋がる事業に関して、設備費を指定金融機関から融資を受ける事業者
支援内容利子補給率:年利1.5%を貸付残高に乗じた額が限度
太陽光発電太陽光発電も対象。( FIT との併用可)
主管一般社団法人 環境パートナーシップ会議
指定金融機関三菱UFJ銀行/りそな銀行/三井住友銀行/三井住友信託銀行/みずほ銀行/みずほ信託銀行/りそな銀行/新生銀行/伊予銀行/千葉興業銀行/栃木銀行/日本政策投資銀行/日本生命保険相互会社/
問い合わせ先環境省大臣官房環境経済課
TEL:03-5521-8240
FAX:03-3580-9568

 
上記の指定金融機関に融資を受けている企業のみ受ける事ができます。

[出資]
地域低炭素投資促進ファンド事業

CO2削減と地域活性化に繋がる事業への出資を行っているファンドです。

出資対象「CO2削減」+「地域活性化」に貢献するプロジェクト
太陽光発電中小規模の太陽光発電( FIT 対象案件を除く)
主管一般社団法人グリーンファイナンス推進機構
問い合わせ先一般社団法人グリーンファイナンス推進機構
http://greenfinance.jp/
TEL:03-6257-3863

 
環境省が所管する「地域低炭素投資促進ファンド事業」により設置された基金を活用し、一般社団法人グリーンファイナンス推進機構が運営しています。

自家消費への活用というより地域活性化の為の発電事業として立ち上げる太陽光事業を支援するファンドです。

出資を受けた企業の中には、災害時には市区町村に無償で電力提供する条件で市区町村の敷地を借りて事業を行っている企業もあります。地域貢献の一環として太陽光事業を行う際には活用できるのではないかと思います。

 
このように、融資や出資、利子軽減などさまざまな支援を国が用意してくれています。

税制優遇(2件)

前述した「 中小企業経営強化税制 」以外にも税制優遇を受けられる制度があります。

1.省エネ再エネ高度化投資促進税制(再生可能エネルギー部分)

こちらは太陽光発電自体は対象になりませんが

  • 蓄電池
  • 太陽光発電で使用した自営線(自分でひいた電線路)

への税制優遇として活用できます。

但し他の税制優遇措置との併用はできませんので、何らかの理由で他の税制優遇が利用できない際にご利用頂ければと思います。

期間平成30年(2018年)4月1日から平成32年(2020年)3月31日に対象設備を取得
支援内容普通償却に加えて取得価額の20%相当額を限度として償却できる特別償却
対象 青色申告 書を提出する個人又は法人
注意点※ 固定価格買取制度 との併用可
※国又は地方公共団体の補助金や、他の税制優遇措置との併用は不可
対象設備・定置用蓄電設備 ※太陽光発電設備(10kW以上)
・電線路(自営線)※太陽光発電設備(10kW以上)
問い合わせ先【税務手続きの詳細】
所轄の税務署
【その他の問合せ】
 資源エネルギー庁新エネルギー課

2.再生可能エネルギー発電設備に係る課税標準の特例措置(固定資産税)

固定資産税が課せられてから3年分の固定資産税を「最大4分の3」軽減できます。

期間平成30 年(2018年)4月1日から
平成32年(2020年)3月31日までの間に取得した設備
対象者再生可能エネルギー発電設備を取得した事業者
支援内容課税開始から3年分の固定資産税に限り、課税標準を軽減。
軽減内容1,000kW以上:4分の3を軽減
1,000kW未満:3分の2を軽減
条件再生可能エネルギー事業者支援事業費に係る補助を受けて取得したもの
問い合わせ先設備所在の都道府県・市区町村

地域や業種に限定した支援

他にも、地域や業種に限定した支援が用意されています。

福島の復興に向けた支援

福島復興のために再生可能エネルギー事業を始める場合には、以下のような支援が用意されています。

・福島県における再生可能エネルギーの導入促進のための支援事業費補助金(再生可能エネルギーの導入支援事業(発電設備等))

業種の限定された支援

・農山漁村振興交付金(農山漁村活性化整備対策)

・学校施設環境改善交付金(うち太陽光発電等導入事業)

まとめ

いかがでしたでしょうか?

太陽光発電に対する国からの支援といえば「中小企業経営強化法」が有名ですが、他にも有用な支援があります。

[融資]

  • 環境・エネルギー対策資金(非化石エネルギー設備関連)

[利子軽減]

  • 環境金融の拡大に向けた利子補給事業(環境リスク調査融資促進利子補給事業)

[出資]

  • 地域低炭素投資促進ファンド事業

[税制優遇]

  • 省エネ再エネ高度化投資促進税制(再生可能エネルギー部分)
  • 再生可能エネルギー発電設備に係る課税標準の特例措置(固定資産税)

太陽光発電をご導入の際には、ご参照頂ければ幸いです。

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