2022年2月28日
太陽光発電の基本
太陽光発電の設置に適した場所や角度について徹底解説
太陽光発電を具体的に考え始めると「太陽光発電をやってみたいけど、自宅のどこに設置すればよいのだろう」「広さはあるけれどあまり日当たりが良くない。この場合って設置できる?」など、設置に適した場所や効率的な設置方法についての疑問が出てくるのではないでしょうか。そこでこの記事では、太陽光発電の設置場所や角度について、詳しくご紹介します。
太陽光発電の設置に適した場所とは?
まずは自宅に太陽光発電を導入する場合、ソーラーパネルはどこに設置するのが最適かを解説します。
■日差しを遮る物がない
当たり前の話ですが、太陽光発電は太陽の光を受けて初めて発電します。日差しを遮る物があると、それだけで発電できなくなってしまいます。物陰や木漏れ日などの散乱光でもある程度は発電できますが、発電効率を最大に高めたいなら遮蔽物がなく日当たりのよい場所に設置しましょう。
■平らな土地
自家消費分をまかなうために太陽光発電を検討するなら、屋根やベランダに設置するだけでも充分です。しかし日当たりのよい広い庭があり、パネルを置くスペースを確保できるのであれば、屋根やベランダに設置するよりも費用が少なく済むこともあります。また自宅とは別に空き地を所有している場合には、太陽光発電パネルを設置することで、土地を遊ばせることなく有効に活用できるでしょう。
発電効率が上がる設置角度と地域・方角の関係
せっかく太陽光発電の設備を設置するなら、発電効率が高くなる場所に設置したいものです。発電効率を上げるカギは、季節や角度、方角にあります。
■季節によって最適な設置角度がある
一般的に太陽光発電の発電パネルは、少し傾斜をつけた「30度」が理想といわれていますが地域によっては最適な角度にやや違いがあります。また、夏と冬で太陽の高さに違いが出る点にも注意しましょう。夏は太陽光パネルの角度を低く、冬は高く設定した方が発電効率はよくなります。発電パネルの中には、季節によって角度を自動的に調整できるものもあります。
■方角が変われば傾斜も変わる
光の当たる長さを考えると、発電パネルは南向きにするのが適しています。しかし設置する場所によっては、東向きや西向きにせざるを得ないケースも多々あるでしょう。こうした場合には、設置する角度を低くすることで、太陽光を多く集められます。方角や角度については自分で判断するのは難しい部分もあるため、設置業者に専門家としての意見を仰いでみましょう。
■屋根のタイプによって設置費用に違いが出る点に注意
太陽光発電の設置費用は、屋根の素材や構造によっても違いが出ます。屋根の形状や角度などによって、設置方法が異なるためです。スレート屋根、瓦屋根などご自宅の屋根の形状を確認したうえで、できるだけ複数の業者で見積もりをとって価格を比較してみましょう。
太陽光発電の設置に適していない場所
太陽光発電設備の設置に適している場所もあれば、もちろん不向きな場所もあります。基本的には設置に適している場所の条件をクリアできない場所を「不向きな場所」としています。
■狭小地
狭い土地で太陽光発電パネルを設置する際には、最も日当たりがよく、長く日の当たる部分を確認してから設置しましょう。狭小地では広い土地の中で適切なポイントを探すよりも条件が限られてしまうことが多くなるため、ある程度妥協が必要となります。
■日当たりのよくない場所
繰り返しになりますが、太陽光発電は太陽の光をエネルギーにして発電する仕組みです。そのため、そもそも日当たりのよくない場所はやはり発電にも不向きとなります。発電効率が低下する、そもそも発電ができないなどの問題につながるため、事前にパネルの設置場所としての条件をクリアしているか、施工会社のプロの意見も参考として判断しましょう。
■僻地・離島
自宅から離れた場所に太陽光発電の設備を設置する場合、あまりにも遠い場所や訪れる機会の少ない場所は避けることをおすすめします。災害やパネルの不具合が起きたとき、アクセスのよくないところではすぐに対応がしにくくなってしまいます。業者が行ってくれる定期的なメンテナンスとは別に、自分の目でも確認できる場所に設置することをおすすめします。
まとめ
今回は、太陽光発電の設置場所として適しているのはどんな場所か、日当たりや角度はどのような設置方法が望ましいのかなどを解説しました。国からの補助金は2014年に終了したものの、現在はZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)で60万円補助が受けられること、都道府県・自治体単位での独自の補助金制度が用意されていることなどから、自家消費のために太陽光発電の設備を設置するハードルは高いわけではありません。しかしやはり大きな決断であることには変わりありませんから、ご家庭に太陽光発電を導入するなら、信頼できる業者とともに最適な設置方法を模索した上で設置するようにしましょう。