2022年3月24日
太陽光発電の基本
各太陽光発電の保証を比較・解説します!保障の内容もあわせてチェック!
各太陽光発電の保証を比較・解説します!
太陽光発電のメーカーは国内だけではなく、海外にも多くあるため、家庭に導入する上でメーカー選びに悩む人もいるでしょう。
家庭用の太陽光発電のメーカー選びでは、価格やパネルの品質も重要ですが、保証期間も忘れてはなりません。各メーカーの保証期間や、保証内容も十分にチェックした上でメーカーを選ぶのがおすすめです。
メーカー選びに悩んでいる人、メーカーを決めたけど保証期間について把握していない人などは、参考にしてみてください。
各太陽光発電メーカーの保証比較
太陽光発電メーカーの保証期間を比較して確認しましょう。
以下では、国内の主要メーカーと海外の主要メーカーを分けて取り上げています。保証内容の詳細に関しては後述します。
メーカー(国内) | システム保証 | 出力保証 | 自然災害補償 | 独自の保証 | 定期点検 |
シャープ | 15年 | 20年 | 10年 | 無 | 有(有料) |
東芝 | 15年 | 25年 | 無 | 無 | 有(有料) |
パナソニック | 15年 | 25年 | 10年 | 無 | 有(有料) |
京セラ | 15年 | 20年 | 15年 | 無 | 有(有料) |
ソーラーフロンティア | 10年 | 20年 | 無 | ワイド保証 | 有(有料) |
CIC(長洲産業) | 15年 | 25年 | 無 | 施工保証 | 無 |
メーカー(海外) | システム保証 | 出力保証 | 自然災害補償 | 独自の保証 | 定期点検 |
サンパワー | 25年 | 25年 | 無 | 無 | 無 |
カナディアン・ソーラー | 15年 | 25年 | 10年(有料) | 無 | 無 |
サンテックパワー | 15年 | 25年 | 10年(有料) | 無 | 有 |
インリーソーラー | 10年 | 25年 | 無 | 無 | 無 |
Qセルズ | 15年 | 25年 | 10年 | ・パワーコンディショナ買い替え保証
・日照補償 |
無 |
トリナ・ソーラー | 10年 | 30年 | 無 | 無 | 無 |
JAソーラー | 10年 | 25年 | 10年 | 無 | 無 |
保証期間は上記のとおりです。
メーカーによって保証期間にムラがありますが、システム保証と出力保証は必ず提供しています。システム保証は最低でも10年、出力保証は最低でも20年とアンダーラインが決まっているのが特徴です。
なかには独自の保証を設けて、他社との差別化を図っているメーカーもありますね。しかし、保証期間が設定されていても、具体的に何を保証するサービスなのかがわからない人もいるでしょう。そこで次の項目から、保証内容について詳しく見ていきましょう。
メーカー保証の内容
ここで、すべてのメーカーが共通して提供する「システム保証」と「出力保証」の内容から、自然保証や独自の保証について確認していきます。定期点検に関しては後述します。
システム保証
太陽光発電パネルを含む、太陽光発電システムの構成機器に製造上に問題が発生した場合や、使い方に問題がないのに故障した場合に適用される保証です。
パワーコンディショナは太陽光で発電した電気を使える電気に変換する役割を持っていて、雷や停電の影響を受けやすいため、不具合が出てしまいます。したがって、メーカーが保証を提供することでバックアップを取っています。
出力保証
ソーラーパネル(モジュール)の出力値が、なんらかの原因によってメーカー設定した値を下回った時にサポートする保証です。
1枚のソーラーパネルから70Wから180Wくらいの発電電力が得られます。ところが、経年劣化によって出力できる電力が少なくなってしまいます。そして、ソーラーパネルの機能が低下した時にメーカーが問題のあったパネルの修理をしたり、交換してくれたりします。
値は「10年で81%未満、25年で72%未満」と表記されているので、事前に確認しておきましょう。上記はパナソニックの例で、メーカーによって値が異なるのでしっかりと把握しておきましょう。
■自然災害補償
自然災害補償は、火災、落雷、腫れる、洪水、風災、土砂崩れ、外部からの衝撃などの災害で損害が発生した場合に損害額を負担する補償です。
すべてのメーカーで提供している補償ではないので、あまり重要ではないと考えてしまいがちですが、非常に重要な補償です。夏から秋にかけては台風が接近しやすく、ソーラーパネルに影響を与えてしまうことも少なくありません。
しかし、注意点としては自然災害補償に地震は適用されないことが挙げられます。地震が心配な人は、火災保険に太陽光発電を組み込む対応が必要です。
ソーラーフロンティア:ワイド保証
ソーラーフロンティアが提供するワイド保証は、通常10年のシステム保証が15年に延長するプランです。
有料ですが、パワーコンディショナの不具合が起きた場合、他社よりも長く保証してくれるので、検討してみてはいかがでしょうか。
また、太陽電池モジュールや接続箱、昇圧ユニットなども対象になります。
CIC:施工保証
CICが提供する施工保証は、工事後に不具合が起きた場合、雨漏りを含めてサポートするものです。
メーカーが認定した施工会社で工事をしなければなりませんが、導入後に不具合があっても解決してくれる独自の保証です。
Qセルズ:パワーコンディショナ買い替え保証
パワーコンディショナを買い替えて新しく設置する場合、15j年の製品保証をするものです。
設置日から15年であるため、システム保証が終わった後もパワーコンディショナの保証が続くので、何かあっても安心です。
日照補償
日照補償は、日差しが平均日照時間に満たない場合、現金が支給される補償です。
気象庁のデータを参考に、日照時間の基準値を算出、実際に年間の日照時間が基準値を下回った場合に適用されます。1年間で最大5万円支給される独自のサービスです。
定期点検について
太陽光発電の定期点検の法的義務は存在しません。
しかし、4年に1度の点検が推奨されています。点検を提供しているかどうかはメーカーによって異なるため、予めチェックしておきましょう。
点検内容としては、太陽光パネルの清掃、パワーコンディショナの点検、電圧測定等の数値測定を行います。特に問題がなければ1万円~2万円程度で点検が完了します。
しかしながら、太陽光パネルの清掃を実施すると3万円~6万円、パワーコンディショナの交換の場合は20万円~30万円と、修理をすると費用がさらにかかってしまうと把握しておきましょう。
まとめ
太陽光発電を導入したからとはいえ、すぐに効果は出ません。
太陽光発電の効果は、長期間使用して少しずつ出てくるため、メーカーの保証内容や保証期間に関しては十分に把握しておく必要があります。また、きちんとメーカーの比較を行ってから、家庭にソーラーパネルを導入しましょう。